ただ中におられる救いの勇士
ゼパニヤ３：１４－２０
ユダ王国のヨシヤ王は、先の王マナセ、アモンによってもたらされた偶像礼拝に対して、神殿から発見された律法をもとに宗教改革を行った（2列王22:8,11-13,23:3,25）。その王を励ましたのが、預言者ゼパニヤだった。1章、2章ではおもに厳しい裁きの御言葉が語られているが、3章では回復の御言葉が語られている。罪のために滅ぶべき者が、恵みによって救われるというのが聖書のメッセージだ。
本書に4つの重要な御言葉がある。5節、9節、12節、17節だ。
１．神は義なるお方だ（5節）
正しい神、義なる神は、不義なる私たちを裁かないではおれない。しかし、神は愛なるお方でもあり、私たちを滅ぼすことを好まれない。このジレンマは、キリストの十字架において解消された。神は私たちに下すべき罰を、罪なき神の御子に下し、私たちを救われた（2ｺﾘ5:21）。神は真実なお方だ。
２．神は私たちに一つの心を与えてくださる（9節）
罪から救ってくださるた神は、さらに私たちの唇を変えて清くなしてくださる。御心に従いますと言いながら、実は従いたくないという自我が、どれほど汚れているかを思い知り、十字架を仰ぐ。その十字架に古き自分に死んで（ｶﾞﾗ2:19b）、キリストを内にいただく（同20a）。そして、御子の信仰で生きる者となり（同20b）、主がみ心に従順であられたように、私たちも従順な魂とされる。神は御子の全き贖いによって、私たちを主と一つの心を持つ者に造り変えてくださる（ﾖﾊ14:21）。
３．神は民を残してくださる（12節）
レムナントの思想だ。キリストに従う者は少数派だが、この世に主を証ししていく者として、神が備えてくださる。先に救われた私たちは、滅びゆく魂を手をこまねいて見てはおれない。
４．神は内なる勇士を現してくださる（17節）
義とされ聖とされた魂には、いつも喜びと感謝があり（14節）、何の恐れもない（15節、ﾛﾏ8:34,35）。内に勇士が立ち上がられるからだ。
ただし、サタンも黙ってはいない。厳しい現実を見せてくる。しかし、気力を失うことなく（16節）、信仰の目を上げて主に信頼していくなら、主が勝利を与えてくださる。救いと聖潔の全き贖いをお与えになる勇士なる主は、実際生活の中で私たちを絶えず勝たせてくださる。勝ったり負けたりではなく、いつも勝利する信仰生涯を送らせてくださる（ﾛﾏ8:37）。
内なる勇士を求めよう。信仰によって恵みを内にいただき、信仰によって前進していこう。主は、求めてくる者に恵みを与え、信頼する者に真実を尽くしてくださる。
この勇士は、教会の中にも立ち上がってくださる。教会が主に献げていくとき、主は教会をリバイバルの器として用いてくださる。終りの時代、そのような教会を主は求めておられる。渇いて主の前に出て行こう。