父よ、彼らをお赦しください
ルカ23:34
こんにちは。ご機嫌いかがでしょうか。
キリスト教のカレンダーでは、毎年イースターの直前の1週間を受難週と呼び、キリストが十字架にかかり苦しんでくださり、死んでくださったことを深く心に覚える期間としています。今年のイースターは4月20日ですから、4月13日から始まる1週間が今年の受難週となります。
十字架は、人類の歴史上最も残酷な死刑の一つと言われ、その苦しみは言語に絶するものでした。両手と足を太い釘で打ちつけられたまま、何時間も耐えなければならないのです。肉体の痛みと苦しみだけではなく、精神的な苦しみもありました。十字架刑は公開処刑でしたから、人々の目に晒されました。野次や罵倒が容赦無く浴びせられました。十字架刑に処せられた多くの死刑囚たちは、苦しみの中で人々を呪いながら死んでいったと言われます。しかし、キリストは違っていました。キリストは、そのような苦しみの中で、このように祈られたのです、「父よ、彼らをお赦しください。彼らは、自分が何をしているのかが分かっていないのです」。彼らとは誰のことでしょうか。直接的には、ご自分を十字架につけたユダヤ人やローマ人のことでしょう。でも、それだけではありません。この彼らとは、時代を超え、場所を超えた、全ての人々のことです。私たち一人一人のこと、私のこと、あなたのことです。
私たちは、本来神様に創造され、神様のもとを生きる存在でした。しかし、罪のために、私たちは神様から遠く離れ、そのままではその罪のために滅びるものとなってしまいました。神様は、そんな私たちを憐れんで、滅びるのを惜しんでくださり、ひとり子キリストを私たちのところに遣わしてくださいました。キリストは私たちの罪を全て代わりに負い、十字架にかかってくださいました。その苦しみを味わい尽くし、命を投げ出してくださいました。この「父よ、彼らをお赦しください」というキリストの祈りは、”父よ、わたしが彼らの身代わりに罪を負い、十字架にかかって死にますから、彼らをお赦しください”という意味だったのです。私たちの身代わりだったという十字架の意味を知り、自分の罪を悔い改め、キリストを救い主と信じるなら、私たちは罪の赦しと滅びからの救いをいただくことができます。救いをいただいた者は、永遠の命の希望に溢れて生きることができます。
今年の受難週、キリストの十字架の意味を知っていただきたいと思います。そして、キリストの十字架による救いを受け取っていただきたいと切に願います。
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