“原初福音”
創世記3:15
こんにちは。ごきげんいかがですか。
先週は、神様の御手によって、神のかたちに創造された人間が、サタンにそそのかされて罪を犯したというお話でした。そのような人間を、神様は「あなたはどこにいるのか」と優しく語りかけなさいましたね。けれども、聖い神様は、罪というものに対して厳しく臨まれます。
まず神様は、人間に罪を犯させたサタンに裁きの宣告をお与えになります。神様は彼にこう言われました。「わたしは敵意を、おまえと女の間に、おまえの子孫と女の子孫の間に置く。彼はおまえの頭を打ち、おまえは彼のかかとを打つ。」創世記3章15節の御言葉です。
「おまえ」とはサタン、「女」とはサタンに誘惑されたエバです。「おまえの子孫」とはやはりサタンのことで、「女の子孫」とはイエス・キリストのことです。サタンはキリストの「かかとを打つ」、つまり十字架の苦しみを与えます。けれども、「彼」すなわちキリストはサタンの「頭を打つ」、つまり十字架でサタンに勝利をとられます。
キリストは十字架にかかって、筆舌に尽くしがたい苦しみを受けられました。サタンによってかかとを打たれたのです。けれども、キリストはその十字架の苦難を通して、サタンに勝利を収められました。
サタンの目論見は、私たち人間を永久に罪の中に閉じ込めておくことでした。しかし、キリストは私たちに代わって十字架にかかり、私たちが受けるはずの神からの罰を、代わって受けてくださり、十字架の上で死んでくださいました。これによって、私たちに罪からの救いが与えられました。神に背くというアダム伝来の罪が、キリストの十字架によって赦され、罪の結果である滅びから免れさせられたのです。
サタンはキリストのかかとを打って苦しめましたが、キリストはその苦しみを通して、サタンの目論見を打ち砕き、私たちを罪と滅びから解放してくださいました。キリストを信じる者は誰でも、この救いをいただくことができる。これが福音です。人間の救いは、罪を犯したその直後から、神様によって備えられたとは、実に驚くべきことです。その意味で、創世記3章15節は、聖書の最初の福音、“原初福音”と言うことができます。
あなたもぜひキリストを信じて、罪からの救いを受け取ってください。
教会では、10月28日(日)午後3時より、工藤篤子賛美コンサートを開きます。“地中海ソプラノ”で知られる工藤篤子さんの歌と、野田常喜さんのピアノをお楽しみいただきたいと思います。あなたのお越しを心からお待ちしています。